2016年05月29日

第15話「支部列伝その6 徳島支部〜since1997~」

日本の祭りといえばすぐ想い浮かぶのが徳島の阿波踊りです。1995年、その憧れの阿波踊りに、沖縄キャンペーンの一環として出演することになりました。事前に表敬訪問で阿波踊りの関係者の方々とお会いした時「祭り太鼓さんは何名沖縄からお越しになるのですか?」との質問に、「50名で行きます」と答えると「阿波踊りが開催される時期は全国から阿波踊りを見に来る観光客のため、50人分の宿泊施設を予約するのは非常に難しい」と言われてしまいました。そもそも祭り太鼓は当初から30人出演の予定で進んでいた「特別参加」の出演で、その30人の宿も大変な苦労をして予約していただいていたのでした。そこで私が「女性メンバーは宿泊施設が必要ですが、男性メンバーはテントで大丈夫です。テントだけ準備していただけたら助かります」と言うと、沈黙が13秒ほど続きました。さらに私は続けました。「もしテントがなければ3日間寝ないで阿波踊りに参加しましょう」と。すると阿波踊り振興会の理事長さんは「わかりました。50人分の宿を準備しましょう」と笑顔で答えました。阿波踊りを誇る徳島の心意気、そしてエイサーを世界にと熱く燃える沖縄の心意気、その二つを強く感じさせる出会いとなったのです。

 それから2年後、徳島からエイサー指導の依頼があり、指導員を派遣しました。その後徳島支部が結成され、初代支部長に達田瑞穂、そして小松由加(2代目)、岩本充普(3代目)、佐々木満(4代目)、岩本亜門(5代目)、佐藤稚華(6代目)と続き、阿波踊りを誇る徳島の地で琉球國の心意気を余すことなく打ち響かせています。
posted by ryukyukoku at 15:28| 第1話〜